所得税って何?調べてみた

年末調整や確定申告、住民税について調べていると、「所得税」という言葉を何度も目にしました。

普段から耳にする税金ですが、どのような仕組みで税額が決まるのか気になりました。

また、2026年の税制改正では、所得税の基礎控除などが見直され、「178万円」という金額がニュースで取り上げられていることも知りました。

「所得税とは、どのような仕組みで計算されるのだろう?」

「ニュースで見る178万円とは、所得税とどのように関係しているのだろう?」

そんな疑問が浮かび、所得税の基本的な仕組みから、2026年の税制改正、「178万円」という金額の意味まで、改めて調べてみることにしました。

所得税とは?

調べてみると、所得税とは、個人の1年間の所得に対して課される国税であることが分かりました。

所得税では、1月1日から12月31日までの1年間に得た所得をもとに税額を計算します。

会社員や個人事業主、フリーランスなど、所得のある人が対象となる税金です。

ただし、所得がある人がすべて同じように所得税を納めるわけではありません。

所得税は、収入そのものに税率をかけるのではなく、収入から必要な控除などを差し引いて計算した「課税所得」に対して税率を適用します。

そのため、同じ収入がある人でも、所得控除などの状況によって納める所得税の額が変わります。

「収入」と「所得」は何が違う?

所得税について調べていると、「収入」と「所得」という言葉が出てきます。

税金の計算では、それぞれ意味が異なることが分かりました。

収入とは、給与や事業などによって得た金額のことです。

一方、所得とは、収入から必要経費などを差し引いて計算した金額をいいます。

会社員の場合は、給与収入から「給与所得控除」を差し引いて給与所得を計算します。

個人事業主などの場合は、事業による収入から必要経費などを差し引いて事業所得を計算します。

このように、所得税は単純に「年収○万円だから○万円の税金」という計算ではなく、まず収入から所得を計算し、その所得をもとに税額を計算する仕組みになっています。

所得税はどのような仕組み?

所得税は、1年間の所得から所得控除を差し引いて「課税所得金額」を計算し、その課税所得金額に所得税率を適用して税額を計算します。

大まかにいうと、

「収入」
 ↓
「所得」
 ↓
「所得控除を差し引く」
 ↓
「課税所得」
 ↓
「税率を適用」
 ↓
「所得税額」

という流れです。

所得は、その性質によって10種類に分けられています。

利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得、雑所得などがあり、それぞれ所得の計算方法が定められています。

このように、所得税はすべての収入を同じ方法で計算するのではなく、所得の種類に応じて計算する仕組みになっています。

所得控除とは?

所得税について調べていると、「所得控除」という言葉も出てきます。

所得控除とは、納税者本人や家族の状況、支払った費用などに応じて、所得から一定の金額を差し引く仕組みです。

所得控除には、基礎控除、社会保険料控除、生命保険料控除、医療費控除、配偶者控除、扶養控除、寄附金控除などがあります。

例えば、社会保険料を支払っている場合には社会保険料控除、一定の医療費を支払った場合には医療費控除を利用できる場合があります。

このような所得控除を所得から差し引くことで、所得税を計算するもととなる課税所得金額が少なくなります。

そのため、所得税は「所得がいくらあるか」だけではなく、どのような所得控除を受けられるかによっても税額が変わります。

所得税の税率はどうなっている?

所得税の税率について調べてみると、「超過累進税率」という仕組みが採用されていることが分かりました。

これは、課税所得金額が多くなるほど、段階的に高い税率が適用される仕組みです。

例えば、課税所得が一定の金額を超えた場合、その超えた部分に対して、より高い税率が適用されます。

そのため、所得が多くなるほど税率も段階的に高くなり、所得の大きさに応じて税を負担する仕組みになっています。

2026年の税制改正で所得税はどう変わる?

所得税について調べていると、2026年は基礎控除や給与所得控除の最低保障額が見直されたことも分かりました。

今回の改正では、物価上昇への対応などを踏まえて基礎控除が引き上げられ、給与所得控除の最低保障額についても引上げが行われました。

さらに、中低所得者への配慮や就業調整への対応として、所得税の「課税最低限」が178万円まで引き上げられました。

「178万円」という数字は、所得税がかかり始める年収水準を理解するうえで重要な数字です。

給与収入だけで、ほかに所得がない場合、2026年分は年収178万円以下が所得税のかからない水準となります。

これは、給与収入から給与所得控除を差し引き、さらに基礎控除などを差し引いて課税所得を計算する仕組みによるものです。

2026年分では、給与所得控除の最低保障額の引上げと基礎控除の特例などによって、所得税の負担開始水準が178万円となっています。

つまり、「178万円」という金額は、所得税の計算に使われる控除額を合計した結果として、所得税がかかり始める水準を示しています。

また、今回の改正による影響は、年収178万円以下の人だけに限られません。

178万円を超えて働く人についても、所得に応じて基礎控除の引上げが適用されるため、所得税の負担が軽くなる場合があります。

そのため、2026年の税制改正は、

「年収178万円以下なら所得税がかからない水準になる」

という点と、

「178万円を超えて働く人にも、所得に応じて所得税の負担軽減がある」

という2つのポイントから見ると分かりやすいことが分かりました。

なお、ここでいう178万円は所得税についての基準です。

住民税や社会保険についても、それぞれ別の制度や基準があります。

また、2026年分の所得税の改正は、原則として2026年12月1日に施行されます。

2026年11月までの源泉徴収事務には変更がなく、2026年分については12月に行われる年末調整などから改正内容が反映されます。

年末調整や確定申告との関係は?

会社員などの給与所得者について調べてみると、毎月の給与から所得税が源泉徴収されていることも分かりました。

源泉徴収とは、会社などが給与を支払う際に、あらかじめ所得税を差し引いて国に納める仕組みです。

ただし、毎月源泉徴収されている金額と、その人が1年間に納めるべき所得税額には差が生じることがあります。

そこで、会社員などの場合は、年末調整によって1年間の所得税額を計算し直し、源泉徴収された税額との過不足を精算します。

一方、年末調整では対応できない所得や控除がある場合などには、確定申告が必要になることがあります。

年末調整については、「年末調整はなぜ必要?調べてみた」で調べています。

また、確定申告については、「確定申告はなぜ必要?調べてみた」で調べています。

このように、所得税は年末調整や確定申告とも深く関係しており、1年間の所得や所得控除などをもとに最終的な税額を計算し、精算する仕組みになっています。

今回調べてみて

今回調べてみて、所得税は個人の1年間の所得に対して課される国税であり、収入そのものではなく、所得や所得控除をもとに税額が計算されることが分かりました。

また、所得には給与所得や事業所得、雑所得などさまざまな種類があり、それぞれ計算方法が異なることも知りました。

所得税を計算するときには、所得から所得控除を差し引いて課税所得を求め、その金額に超過累進税率を適用するという流れになっています。

さらに、2026年の税制改正では、基礎控除や給与所得控除の最低保障額が見直され、所得税の課税最低限が178万円まで引き上げられました。

給与収入だけでほかに所得がない場合、年収178万円以下が所得税のかからない水準となり、178万円を超えて働く人についても、所得に応じて基礎控除の引上げによる所得税の負担軽減が行われます。

ニュースで「178万円」という数字を見たときには、単純に金額だけを見るのではなく、給与所得控除や基礎控除がどのように関係しているのかを知ることで、その意味が分かりやすくなると感じました。

また、所得税は年末調整や確定申告とも深く関係しており、毎月の給与から引かれている所得税が、1年間の所得や控除をもとに最終的に精算される仕組みも理解することができました。

今回は、所得税について改めて調べ、基本的な仕組みと2026年の税制改正について整理した記録として残しておこうと思います。